前回に続き音楽系の映画です
そんなに新しくは在りませんが
上野樹里さんが主役の映画です
映画 スイングガールズ
『スウィングガールズ』(Swing Girls)は、2004年公開の日本映画です
脚本・監督は「ウォーターボーイズ」を手掛けた矢口史靖さん
東北の片田舎の落ちこぼれ女子高校生がビッグバンドを組んで
ジャズを演奏する青春映画です。
キャッチフレーズは「ジャズやるべ!」です
ロケは山形県置賜地方を中心に行われ、セリフも山形弁が使われました
劇場上映は好調に進み、全国各地では次々とロングラン上演となります
楽器店での管楽器の売り上げが数割ほど伸びるという
ある種の社会現象まで引き起こすなど当初の予想を上回る反響を得ました
スウィングガールズ&ア・ボーイ
2003年初旬に行われた映画「スウィングガールズ」のオーディションによって
集まった17人の俳優によって
今作の為だけに結成されたスウィングジャズビッグバンドです
映画の劇中においては、食中毒で演奏ができなくなった吹奏楽部の
ピンチヒッターというきっかけから紆余曲折を経て結成されました
山河高校1年生の女子生徒16名と男子生徒1名、合計17名で構成されます
バンドの正式名称は「スウィングガールズ&ア・ボーイ
略して「スウィングガールズ」と呼ばれました
鈴木友子(テナーサックス):上野樹里
大津明美(テナーサックス):根本直枝
久保千佳(アルトサックス):あすか
岡村恵子(アルトサックス):中村知世
清水弓子(バリトンサックス):松田まどか
斉藤良江(トランペット):貫地谷しほり
石川理絵(トランペット):金崎睦美
下田玲子(トランペット):あべなぎさ
宮崎美郷(トランペット):長嶋美紗
関口香織(トロンボーン):本仮屋ユイカ
吉田加世(トロンボーン):前原絵理
木下美保(トロンボーン):中沢なつき
小林陽子(トロンボーン):辰巳奈都子
渡辺弘美(ギター):関根香菜
山本由香(ベース):水田芙美子
田中直美(ドラムス):豊島由佳梨
中村拓雄(ピアノ):平岡祐太
鈴木友子家
友子の父・鈴木泰三:小日向文世
友子の母・鈴木早苗:渡辺えり子
友子の妹・鈴木亜紀:金子莉奈
友子の祖母・鈴木みえ:桜むつ子
山河高校関係者
数学教師・小澤忠彦:竹中直人
音楽教師・伊丹弥生:白石美帆
久保田先生:宝井誠明
吹奏楽部の部長:高橋一生
野球部の部員・井上:福士誠治
女生徒・千恵:岩佐真悠子
メインキャストはオーディションで上野樹里、平岡祐太、貫地谷しほり、本仮屋ユイカ
豊島由佳梨の順で決定しました
豊島由佳梨演じる田中直美の毛髪は岸田劉生の麗子像をイメージして
製作された特注のカツラです
メンバーの16人の女の子に対し監督の矢口は、
「平岡は絶対お前らには手を出さないから安心しろ。しかしお前らは油断ならない。
絶対に平岡に手を出すなよ。」と釘を刺したといいますと共演者が明かします
メンバーの中には学生時代に吹奏楽部などで担当楽器を経験していた者もいましたが
専門家は1人もおらず、上野樹里をはじめとするメインキャスト5名は担当楽器の
経験が全くないという状況から始められました
2003年5月から楽器練習を開始し、2度の合宿を含む約3カ月の猛特訓を経て
7月25日に山形県置賜地方にて夏編のクランクインを迎えます
夏編クランクイン後も映画の撮影と平行して演奏練習が続けられ
8月中旬には劇中ラストの音楽ホールを撮影
その他の多くの演奏シーンも撮影されました
9月1日に夏編クランクアップ。
翌2004年2月17日に冬編クランクイン
劇中で非常に重要なシーンとなった冬の列車シーンや学校校庭シーンなど
冬の風景をつかったシーンの撮影を行い、同月25日に冬編クランクアップ
途中「SWING GIRLS オリジナルサウンドトラック」の製作をはさみつつ
全ての撮影を終えました
2004年7月、東北地方にある山河高校の落ちこぼれ学生だった鈴木友子ら
13人の女子生徒は、夏休みの補習授業をサボるために、
野球の試合の応援に向かった吹奏楽部に届ける予定だった昼食の弁当を
業者の代わりに届けることに。
移動手段は列車ですが、寝過ごして一駅先の駅に降りてしまいます
真夏日の中、線路を辿って目的の駅まで歩いて戻る羽目になり
途中列車に追われ、線路沿いの水田に慌てて飛び込んでしまいます
弁当共々全員泥まみれになってしまったが、付近の河原でセーラー服を洗い
なんとか試合会場に辿り着きます
吹奏楽部に弁当を届けることができた友子たちだったが
届けた弁当を口にした吹奏楽部のメンバーらが食中毒を発症してダウンしてしまう
友達から回ってきた連絡網によって、この一連の騒動が
地元のニュース番組に報道されていること知ります
友子らが列車乗車中に弁当を一つつまみ食いしたおかげで、弁当が食べられず
唯一食中毒を免れることができたシンバル担当の気の弱い吹奏楽部員・中村拓雄は
急遽次週行なわれる野球部の試合で応援演奏を行う吹奏楽部員に代わる
メンバーを募集することになります
しかし、集まったのはリコーダーしか吹いたことのない関口香織や
所属するロックバンドが解散し、手持無沙汰となったギター担当の
渡辺弘美とベース担当の山本由香など、吹奏楽には無縁の生徒たちばかりです
そこで野球応援の日、友子の顎に米粒がついていたことによって
弁当が一個足りないことと一連の騒動の犯人を既に知っていた拓雄は
友子たちに責任を取らせる形で吹奏楽部のピンチヒッターとして強引に入部させます
人数の都合上、ビッグバンドジャズなら組めると思った拓雄によって
1から練習をはじめた友子らは、次第に演奏が楽しくなり
ジャズにのめりこんでいきます
しかし、全体練習の最中、早々に退院して復帰した吹奏楽部の部員らが帰ってきて
あえなくお払い箱になってしまいます
せっかく借りていた金管楽器類を吹奏楽部に返すこととなります
その後はジャズバンド仲間とも疎遠になってしまいますが
どうしてもジャズを忘れられない友子と関口は、吹奏楽部が練習している音楽室の中で
偶然出会います
その後、友子は近所の楽器店に行ってサックスを買おうとしますが
あまりの値段の高さに落胆しますが、
ディスカウントショップで3万円で売られていた中古のテナーサックスを見つけます
2004年10月、友子に引き続き、ジャズバンドの仲間たちも中古品を買うために
スーパーでレジ打ち、試食品係、シール貼り担当に分かれてアルバイトを始め
小遣い稼ぎを始めるが
仲間たちは稼いだお金をブランド品のバッグ等に注ぎ込み
ジャズを諦めてしまいます
残った友子、関口、斉藤良江、田中直美、拓雄らはさらにアルバイトを続け
中古の金管楽器を購入します
公園やカラオケ店で再び練習を始めたメンバーは、
余りの酷さに追い出され、練習場所を見つけられずにいます
ある時、ひとりの男性がアドバイスをくれました
男性が逃げる様に去って行った為、スウィングガールズは田んぼのあぜ道や
住宅街路地を楽器を担いで追い掛け回します
たどり着いたその男性の家は、部屋中がジャズ一色であるのが窓越しに見え
その中で男性がサックスを演奏しています
それは数学科の教師小澤忠彦でした
成り行きで小澤先生がジャズを教える事になりますが
小澤先生はジャズを聴くのは好きですが、演奏経験は一切なく
部屋で吹いていたサックスも、演奏を模した単なるでたらめな物でした
生徒たちにジャズを教えるため、近所のヤマハ音楽教室に通いはじめ
その時に指導された内容を頼りに、スウィングガールズを指導していきます
練習が終わった帰り道、関口が音響装置付信号機の音楽がジャズであることを発見
スウィングガールズはジャズの本質に目覚めます
その後、ジャズが板についてきた彼女らを見て
吹奏楽の夢を諦めていた残りのバンドの仲間たちが、身の回りのブランド品を売り
新品の金管楽器を買い占め、再度ジャズバンドに復帰し
スウィングガールズのメンバーが全員揃います
2005年2月、いよいよ雪が本格的に降り始める季節になります
スウィングガールズは東北学生音楽祭の広告を見つけ
ビッグバンドジャズで参加する決意をします
まずは音楽祭にエントリーするために演奏ビデオをとる必要があるため
一面雪に覆われた学校の屋上で撮影を行いました
指揮は小澤せんせいです
応募用紙とビデオの郵送を友子が引き受けました
後日、吹奏楽部もコンクールにエントリーしていたことがわかり
既に返事を受け取っていると聞いた友子は
ようやく投函を忘れていたことを思い出し、慌ててビデオを投函しました
ビデオを遅れてエントリーした友子でしたが
自宅に届いたコンクールからの返信には、応募多数であったため
出場権は先着順でコンクールには出られない旨が書かれてあり
雪の中、呆然とその場に立ち尽くします
何も言えない友子をよそに
スウィングガールズたちは会場行きの列車に乗り込んでしまいます
近づいてきた拓雄にようやく真実を打ち明けます
積雪のため、電車が停止した最中
拓雄は友子に代わってスウィングガールズ全員に打ち明けます
ちょうどその時、乗客のラジオからジャズ曲が偶然流れ出し
スウィングガールズはそれに合わせて演奏を始めます
そこに伊丹弥生先生が乗っている大型バスが停車中の列車の横に止まり
豪雪のため、出場キャンセルした東校の代わりに急遽繰り上げで参加できるると
連絡して来ます
スウィングガールズたちは急いでバスに乗り込んでいきます
あまりの急な展開に、用意した揃いの衣装を列車の網棚に忘れてしまいます
それぞれセーラー服、学生服姿で出場することになりました
コンクールは予定通りに進行していき
司会者がコンクールを締めようとした瞬間
外套を着込み、身体に雪を積もらせたスウィングガールズたちが
ステージに駆け込んできます
会場には笑いが起こりますが
彼女たちは身体や楽器が冷え切った中、演奏の準備を始めます
関口は慌てて演奏を始めようとするドラムス担当の田中直美を遮り
皆にチューニングを促します
そして楽器だけではなく、自身のコンディションも整わせてから
スウィングガールズの演奏が始まります
この時の演奏は、全曲一発撮りだったそうです
生き生きとした演奏で、とても数カ月前まで楽器の素人とは思えません
映画の終盤は、ハラハラドキドキの連発で
最後は自然とウキウキさせてくれました